「人から見られる」のが、チューンドカーの特権ですか?
だったら、「あなたらしさ」のコーディネートが大切です。

交差点で停まった時や駐車場でドアを閉めた後など、チューニングを施した車に乗っていると、どこからか熱い視線を感じることがあります。見つめられる快感とでも言いましょうか。ですが、お気をつけください。観察者の視線は、次に必ずオーナーを探します。どんな人が乗っているかを確かめようとするのです。他人にどう見えるかなど関係ないと言えばそれまでですが、どうせなら「趣味の良い人」と頷いていただけるのが理想でしょう。自分らしさの表現という意味では、車はファッションと同じです。

で、多くのチューニングパーツのブランドから自分らしさを選ぶ必要があるわけですが、ひとつの尺度になるのが、そのブランドの成り立ちです。部品発想の専門ブランドか、車種発想のコンプリートカーブランドかという選択です。部品単位の専門ブランドを自分で選択して組み合わせれば、文字通りに世界で1台きりという個性化も可能ですが、選択を間違えるとバランスの悪い寄せ集めになる危険性も秘めています。車種発想のブランドでは、出来上がりのイメージが最初から見えていますから、用意されたメニューの中から、好みと予算に合わせて破綻なくチューニングを進めることができます。AutoExeは、言うまでもなく後者のコンプリートカーブランド。ヨーロッパによくある特定メーカーの車に特化した総合チューナーとお考えください。だから安心!と、私たちとしては申し上げたいのです。

車種を貫通するAutoExe全体としての基本コンセプトは、「Stylish(躍動的)/Functional(機能的)/Authentic(正統的)」の3原則です。つまり、トータルな意味での正常進化にトライしています。当然、主たる使用シーンとしては、ハイウェイやワインディングをも含んだ公道をイメージしています。逆に言えば、本格的なレースやラリー競技などは想定していないということです。そうすることによってコンマ何秒とかを競うサーキットチューンの呪縛から離れて、あくまでもストリートにおける「運転する気持ちよさ」を徹底的に追及しています。意のままに操れるハンドリング、足首の微妙な動きにも反応する加減速のレスポンスなど、速さだけ、カッコ良さだけでない、感性の領域を重視したチューニングを心がけているのです。別の言い方をすれば、無理せず、無駄なく、我慢せず…ということ。少し肩の力を抜いて、余裕でチューニングを始める人が、日本でも増えたらいいな!と願っています。 もしも私たちのコンセプトにご賛同いただけるなら、ご一緒に始めましょう。私たちがお手伝いするのは、あなたの”快”なチューニングライフです。

チューニングにも、いろいろな方向性があります。
目的や予算に合わせて、事前の情報収集をお忘れなく。

■オートエクゼ流チューニングの方向性
ここでは、私たちのチューニングに対する基本的な考え方をダイジェストしました。個別のパーツの詳細をお読みになる前に、私たちの目指す方向があなたのチューニングプランに合致するか否か、じっくりとご検討ください。
先ずは総論から。私たちの目標は、普段使いでいかに車をきちんとコントロールできるか…といった、安全性・快適性までを含めた速さです。ピークパワーや限界特性、最高速度やラップタイムといった競技用車両で重視される数値性能よりも、運転して楽しいことを重視しています。ストレスのないスムースな加速感と同様に、確実に足の裏でコントロールできる「止まる性能」のグレードアップに力点を置いています。ガチガチなロール剛性よりも、タイヤの接地性を優先した「曲がる性能」の小気味良さを優先しています。それこそが、現代の車に求められるチューニングの醍醐味と信じているのです。

■ボディ剛性を重視するという姿勢
本格的な競技車両の製作が未架装のホワイトボディの溶接強化から始まるのでも明らかなように、車のボディを鍛えるのはチューニングの原点。その効果が、狙い通りのハンドリングを可能にする「速い」操縦性に現れるからなのです。
で、私たちは居住性やラゲッジの収容性を犠牲にすることなく、新たな補強パーツを追加しようと提案しています。重量増の影響は、記録に挑戦するのでなければ無視できる範囲だと考えるのです。
さらに加えて、ボディの剛性アップは、乗り心地やドアの開閉といったフィーリングにも良い影響を及ぼしますし、新車時のコンディションを長期にわたって維持するのにも効果があります。私たちが特にお勧めしたい特丸チューニング項目としている理由です。

■操縦性と快適性のベストなバランスの追求
「操縦性と乗り心地はトレードオフの関係だ」と唱える人がいます。サスペンションのバネが硬いほど操縦性は良くなり、乗り心地は悪化するという俗説です。でも、実際は違います。バネが硬すぎるとタイヤの接地性が悪くなって操縦性が低下しますし、反対に柔らかすぎてもフワフワした乗り心地は不快感につながります。ですから、少なくとも私たちが考えるストリートユースでは、それは一定の範囲でバランス良く両立するはずです。
文字で表現するのは難しいのですが、私たちの味付けは、あくまでもタイヤはグリップさせ、ハンドリングは神経質でなく、コーナーでのロールや加減速でのピッチングが少なく、凸凹を越えた時の姿勢の収まりが良い…といった方向です。乗り心地は少々硬めになりますが、私たちの想定する「運転を楽しむ人」には、この方がむしろ快適だと考えるのです。ただし、舗装の継ぎ目のような特殊な段差では多少の突き上げは避けられませんから、一般論で言う乗り心地は量産仕様より確実に悪くなります。その意味ではオールマイティではありませんので、くれぐれも誤解のないようにご注意ください。

■チューニングパーツの装着順序について
どんな順番でチューニングするのがベストか?私たちのメニューを下図にプロットしてみました。縦軸はマニア度みたいな感じで、上に行くほど経済的負担が大きく、装着性やメインテナンスなどユーザーに対する要求度合いも高くなります。横軸は装着する順番のオススメ度です。右に行くほど、早めに付けていただきたいパーツです。また、パーツの機能別に色分けすると共に、それぞれのパーツ名の横に詳細解説のページを付記しておきましたので、ディクショナリーとしてもご活用ください。
もちろん、どんな順番でも特に問題はありませんが、比較的マニア度の高いボディやブレーキのパーツを優先しているのは、私たちのチューニングに対するこだわりの姿勢とご理解ください。スタイリングキットや内装パーツなど趣味性の高いパーツには、特にオススメの順序はありません。