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2017

Tune COOL!

いたずらな刺激ではなく、知的感性へ。絶対性能ではなく過渡特性へ。
時代とともに進化する私たちの“A New Driving Sensation”。

クルマと人は、いま何を求めあい
何を残そうとしているのか。

いまクルマは、高度な環境性能を求めてEVや内燃機関とのハイブリッド化が加速している。また、スマートブレーキシステム、アクティブクルーズコントロールといった安全性能の広がりも目覚ましく、新型車への装備が進行中だ。人工知能を備えた自動運転は試験走行に入り、実用化も遠くないとされている。さらに、ライドシェアの動きも広がりつつある。クルマはその進化の舵を、ドライバー自身が運転をすることもなく個人が所有するものでもなく、誰でも安全かつイージーに移動できる方向へと切ったのだろうか?
だが一方で、その傾向とはまったく異なる性格のクルマが、世界中のクルマ好きから称賛をもって迎えられている点も見逃せない。例えば、NDロードスター。オープンエア、2座席パッケージのスポーツカーが、実用的とは言えないにも関わらず支持されるのは、自らの五感と身体を駆使して操ることがクルマの根源的な歓びであることを物語っている。果たして時代はクルマと人の関係に何を求め、何を残そうとしているのか?私たちAutoExeはあくまで運転を楽しむ側の立場から、これからのチューニングのあり方について考えたい。

自己表現としてのチューニング。
しかし、 独善的では時代との融合は図れない。

人が家族やペットと共にかけがえのない時間を過ごすように、クルマもまた人生を豊かに送るための大切なパートナーとして捉えるなら、そこには無機的な機械との付き合いではなく、精神的な繋がりが形成されてゆく。言い方を変えれば、自己表現のひとつと言えるかもしれない。
愛車の個性化は、人々のそんな想いを拡大する有効な手段である。こんな時代にクルマのチューニングなんて社会に逆行しているし、馬鹿げていると思われるかもしれないが、愛車が他の人と同じ無難な味付けでは愛着は湧かないだろうし、スタイリングにおいても自分らしいセンスを主張したいと思うのは、クルマに限らず人とモノの関係の自然の成り行きだ。
ただ問題は、その自己実現のための手法だ。不法改造などはもちろん論外としても、独善的で行き過ぎた改造はカッコ悪い。社会的感性の欠如も指摘されかねない。もっと知的に、もっと穏やかに、いわば内面的にソフィストケイトされた昂揚感…それこそが大人のチューニングにふさわしいと考える私たちは、2年前“Tune COOL!”という主張を発信した。それはファン(走りの快感)とマナー(社会的な態度)の両立。周囲に不快感を与えるような刺激だけの存在感や走りではなく、さりげなく自己を主張でき、時代や社会の要請とも破綻なく結び合えるCOOLなチューニングを意味している。私たちの長年のキーワードである「感性チューニング」や「ストリートベスト」の製品造りは、まさにこの“Tune COOL!”の考え方とシンクロしていると言えよう。


“Tune COOL!” その中核は、
「動的感性」を磨いたサスペンション。

意のままに操れるクルマ。それは「動的感性」を磨き抜いたチューニングから生まれる。私たちは最高出力や最高速など性能の上限値=絶対性能ではなく、動きの過程で人間がどう感じるか? つまり、定常(安定した変化のない状態)から次の定常に至るまでの変化の仕方や変化率、すなわち「過渡特性」に着目している。
例えば中核となる私たちのサスペンションパーツは、まずクルマの諸元から工学的に計算し開発する。しかし、最終的な味付けは人がどう感じるか?に委ねられており、その決め手は、独自の「減衰比」に基づく設計理念にある。減衰比とはダンパーとスプリングを組み合わせた状態でのバネ定数と減衰力のバランスのこと。それを可能な限りの理想値に近づけることで、私たちのサスペンションパーツ共通の過渡特性=乗り味を左右するロール感を突き詰めている。
少し原理的な話になるが、ロールの絶対量を決めるのはスプリングであり、ロール速度を決めるのはダンパーの減衰力である。つまり、同じスプリングで異なる減衰力のダンパーを組み合わせた場合、最大ロール角は同じになるが、そこに至るプロセスは変わる。

右図は、同じスプリングを組み合わせた量産ダンパー(青線)と私たちのスポーツダンパー(赤線)のロール速度を可視化したグラフである。縦軸が、ロール速度(deg/sec)で横軸(sec)が時間経過、つまり、ロールが始まったところから、進行し安定するまでのプロセスを見ることができる。標準ダンパーに比べて、スポーツダンパーは、ロール速度の最速値を抑えて、その後も穏やかに減速していることが読み取れる。このロール速度の変化のさせ方こそが、私たちが突き詰めた過渡特性のあり方を示す一例なのである。

ちなみに、もっともクール度の高いチューニングを挙げるとすれば、スポーツダンパーと量産スプリングの意外な組み合わせかもしれない。なぜならば、量産スプリングを使用すれば車高変化はなく、見た目にも装着しているかどうかは分からない。しかし、装着することでロールの過渡特性が変化し、ドライバーの感性に寄り添ったしっとりしたロール感を得られるからだ。周囲から気づかれることなく、入念に磨き込まれた乗り味。そんなオーナーだけが知るフットワークへのこだわりも、 COOLなチューニングならではの醍醐味と言えるだろう。

「静的感性」もまた、凛々しさと
社会性を前進させたものでありたい。

「静的感性」=スタイリングにおいては、量産車とは明らかに違うスポーツ度の高い存在感を表現しながらも、アウトローではない洗練性を重視したデザインとしている。私たちの開発コード第5世代における最新のストリートスポーツ「05S」シリーズでは、造形そのものの力によりクルマらしい機能美を高め、サスペンションなどの機能パーツで目指した「動的感性」の進展を「静的感性」においても着実にレベルアップさせた。
端正なスポーツ顔を追求したフロントバンパーでは、マツダ車としてのマーケティングが優先されたシグネチャーウイングやエンブレムといった過剰な装飾を極力排除。例えば、各車に統一されたトラペゾイド(台形)グリルは、私たちのこだわりのひとつであるスッキリとしたマークレスフェイスとミリ波レーダー機能の両立を図った。また最新のND-05Sモデルでは、新たにアクティブボンネット(歩行者保護システム)に対応し、安全装備との融合を着々と前進。ここでも社会性を備えた“Tune COOL!”を貫いている。

時代とともに進化し続ける
私たちの“A New Driving Sensation”。

“A New Driving Sensation”--- 量産の枠を超えて、きわだつスタイリングとスポーツ感覚溢れる走りへ。この主張のもと、「マツダ車個性化プロジェクト」を推進してきたAutoExe。そして長年のこの意思を母体として、私たちは時代や社会とともに歩んでゆけるチューニングのために05シリーズのスローガンとして”Tune COOL!”を掲げた。その理念はすでに多くの製品で具現化されつつある。2017年もNDロードスターRFモデルや新型CX-5への対応を急ピッチで進行中だ。揺らぐことなく、さらに充実へ。“Tune COOL!”の地平を切り拓いてゆきたい。